賃貸物件の家賃が安い理由について!契約する前に知りたいポイントをご紹介

事務員 S

筆者 事務員 S

不動産キャリア12年

明るく元気がモットーです!

賃貸物件の家賃が安い理由について!契約する前に知りたいポイントをご紹介

賃貸物件を探すとき「できれば家賃を抑えたい…!」そのように思う方も多いのではないでしょうか。
家賃は支出の多くを占めるものなので、できれば安いところに住みたいものでしょう。
しかし、家賃が安いという理由だけで選んでしまうと、思わぬトラブルにつながる恐れがあります。
そこで今回は、賃貸物件の家賃が安い理由や、契約する前に知っておきたいポイントについて解説します。
お部屋探しをしている方は、ぜひご参考になさってください。

賃貸物件の家賃が安い理由とは?

賃貸物件の家賃が安い理由とは?

まずは、賃貸物件の家賃が安い理由について解説します。

理由1:低層階のため日当たりや風通しが悪い

理由としてまず挙げられるのが、低層階であるためです。
マンションやアパートといった集合住宅は、一般的に階層が上になるほど日当たりが良くなります。
風通しや眺望も良くなるので、高層階の部屋は家賃が高くなるのが一般的です。
一方、低層階は前面にある建物の影響を受けるため、日当たりや風通しが悪くなりやすいといえます。
また、虫が侵入しやすかったり、防犯面でも不安が生じたりするでしょう。
そのため、低層階の賃貸物件は、お手頃な家賃で住むことができます。

理由2:線路や高速道路が近くにあり騒音が気になる

騒音が気になることも、理由の一つです。
線路や高速道路が近くにある場合、昼夜問わず騒音が発生する恐れがあるので、家賃が安いケースが多いといえます。
そのような部屋は、騒音だけでなく、振動が伝わってくることも珍しくありません。
音を気にする方や、家にいる時間が長い方にとっては、騒音がストレスになることもあります。
静かな住環境に比べて騒音が気になる賃貸物件は、家賃が安いことが多いです。

理由3:取り壊し予定がある

取り壊しの予定がある場合、期間限定で家賃を下げて貸し出されることがあります。
取り壊す理由は、築年数が経過しているだけでなく、再開発による立ち退きなどさまざまです。
取り壊し予定の賃貸物件は、近いうちに引っ越しが必要となるので、慎重に決めるべきといえます。

理由4:借り手がなかなか見つからない

理由として、借り手が見つからないことも挙げられます。
賃貸物件のなかには、築年数が経過していて設備が古かったり、断熱性が乏しかったりする物件も少なくありません。
住みにくさを感じる場合、そこに住みたいと思う方は少ないでしょう。
また、駅から遠く、利便性が悪い場合も借り手が見つかりにくくなり、家賃が安くなりやすいといえます。
職場までのアクセス環境を重視する方や、車を持っていない方は利便性を条件にして賃貸物件を探すことも多いです。
そのため、最寄り駅から近かったり、利便性が高かったりする場合は家賃が高くなる傾向にあります。

家賃が安い賃貸物件は事故物件の可能性がある?

家賃が安い賃貸物件は事故物件の可能性がある?

続いて、家賃が安い賃貸物件は、事故物件の可能性があることについて解説します。
お部屋探しのためにさまざまな物件を見ていると、極端に家賃が安い賃貸物件があるかもしれません。
そのような部屋は、事故物件である可能性が高いので、注意が必要です。

事故物件とは?

事故物件は、法律で定められている定義が実はありません。
一般的には、下記のようなお部屋を事故物件と定義されることになります。

●室内で殺人事件があった
●以前住んでいた方が室内で自殺した
●室内で事故が起きた
●入居者が亡くなってから時間が経過してから発見された


上記のような物件は、事故物件とみなされるため、不動産会社に告知義務が発生します。
告知義務とは、新しい入居者に対して、過去に起きた事故や事件などを伝える義務です。
相場より家賃が安い場合は、上記のようなことが起きていないか否かや、安い理由を念のために確認しておくと良いかもしれません。

事故物件に該当する瑕疵とはなに?

事故物件は、心理的な抵抗を感じやすい物件のため、心理的瑕疵物件と呼ばれます。
瑕疵とは、そのお部屋や周辺に生じている不具合のことで、主な種類は下記のとおりです。

●物理的瑕疵
●環境的瑕疵
●法律的瑕疵


物理的瑕疵とは、雨漏りやシロアリ被害といった、物件に生じている物理的な不具合のことです。
床が傾いていたり、耐震強度が基準を下回っていたりすることも、物理的瑕疵に該当します。
また、土地の地盤沈下や土壌汚染が懸念される場合も、物理的な瑕疵と判断されるのが一般的です。
環境的瑕疵とは、物件自体に問題はないものの、異臭や騒音などが生じる賃貸物件を指します。
また、災害のリスクが高い場所にある物件も、環境的瑕疵に該当する可能性が高いでしょう。
法律的瑕疵とは、法律によって土地の活用や売買などが制限されていることです。
隣地との境界が曖昧な状態や、接道義務(建物を建てるときの道路のルール)を満たしてないことなどが挙げられます。
このように、何かしらの瑕疵が生じているお部屋は、心理的瑕疵と同様、事故物件として取り扱われるのが一般的です。
相場より家賃が安いと感じた場合は、瑕疵の有無を確認しておくと良いかもしれません。

賃貸物件への引っ越し時期によって家賃が安い可能性がある?

賃貸物件への引っ越し時期によって家賃が安い可能性がある?

最後に、賃貸物件への引っ越し時期によって、家賃が安い可能性があることについて解説します。

安い時期1:引っ越しシーズン以外の時期

安い時期としてまず挙げられるのが、引っ越しシーズン以外の時期です。
引っ越しシーズンとは1月~3月のことで、この時期は不動産の動きも活発になります。
良い条件の物件はもちろん、築年数が経過していたり立地条件が少し悪かったりする物件でも、すぐに入居者が決まるケースが少なくありません。
引っ越しシーズンは家賃が割高でも、満室になる可能性があるため、高く推移する傾向にあります。
その反面、引っ越しシーズンでない時期はお部屋探しをする方が減るため、物件の動きも落ち着くのが一般的です。
家賃を少しでも抑えたい場合は、引っ越しシーズン以外の時期に転居すると良いでしょう。

安い時期2:空き室が目立っているとき

空き室が目立っている賃貸物件の場合、大家さんの都合によっては家賃が下がることがあります。
大家さんは、賃貸経営で生計を立てている方も多いです。
そのため、空き室が目立つ場合は十分な収入を得られず、賃貸経営が上手くいかなくなってしまいます。
このようなお部屋は室内の設備や周辺環境に問題がないケースも多いので、家賃が下がったタイミングと引っ越しのタイミングが合えば、お得に借りることが可能です。

安い時期3:真夏や真冬などお部屋探しをする方が減る閑散期

真夏や真冬などの閑散期も、家賃が下がりやすい時期です。
先述のとおり、引っ越しシーズンである1月~3月は家賃が高くなる傾向にあります。
その反面、真夏や真冬はお部屋探しをする方が減るのが一般的です。
空き室が目立つタイミングでもあるため、安い家賃でお部屋を探せるでしょう。
引っ越しを急がない場合は、お部屋探しをする方が減るタイミングである、閑散期に賃貸物件を探すこともおすすめです。

まとめ

賃貸物件の家賃が安い理由として、低層階であることや、築年数や立地条件の影響によってなかなか借り手が見つからないことなどが挙げられます。
事故物件とは殺人や事故、自殺などが起きた過去があり、新しい入居者が心理的な抵抗を感じるお部屋のことです。
賃貸物件への引っ越し時期によって、家賃が安い可能性があるため、家賃を少しでも抑えたい場合は転居のタイミングを考えるようにします。