賃貸物件で電気トラブルが起きるのはどうして?原因と対処法を解説

事務員 S

筆者 事務員 S

不動産キャリア12年

明るく元気がモットーです!

賃貸物件で電気トラブルが起きるのはどうして?原因と対処法を解説

日常生活において電気は必要不可欠なライフラインのひとつですが、場合によっては停電に見舞われることがあります。
事前に電気トラブルが生じる原因となり得るものや対策方法などを知っておけば、もし実際に停電しても落ち着いて行動できるでしょう。
今回は、賃貸物件で電気トラブルが生じる原因と対処法に関して、オートロックの動作とあわせて解説します。

賃貸物件で電気トラブルが生じる原因

賃貸物件で電気トラブルが生じる原因

賃貸物件で電気トラブルが生じる原因としては、自然災害や漏電などが挙げられます。

原因①自然災害

賃貸物件における電気トラブルは、台風や雷などの自然災害が原因である可能性が考えられます。
強い雨風や雷により電力供給網や電線に異常が生じた場合、電気の供給が停止されて停電状態となります。
このケースでは近隣への電気供給も停止するため、屋外に出るか窓から周囲を確認し、周辺一帯が停電しているようなら自然災害を原因とした電気トラブルであると考えてください。

原因②工事

賃貸物件の近くで電線工事が実施されていると停電状態になることがあります。
電線に関する工事の間は電気の供給が停止されるため、対象の電線から電力供給を受けているところでは電気を使用できなくなるのです。
一般的に電線工事がおこなわれるのは深夜帯が多いですが、なかには日中に工事の予定が入ることもあります。
工事にともない停電が発生する場合、事前に工事の実施を知らせるチラシなどが届くはずであり、あらかじめ停電する日時の把握が可能です。
電気トラブルの発生が疑われたら、工事の知らせが届いていなかったかどうか記憶を探ってみると良いでしょう。

原因③アンペア数の超過

一度に契約アンペア数(電気容量)を超えるほどの量の電気を使用すると、ブレーカーが落ちて電気の供給が停止します。
賃貸物件でも持ち家でも、電気を使用するためには電気の最大使用量に関して電力会社と契約しなければなりません。
契約後、もし複数の家電をまとめて使用するなど設定したアンペア数を超える電気を消費した場合、ブレーカーが落ちて電気供給が停止します。
ブレーカーが落ちると、それまで使用していた家電の電源も落ちるなど、室内は停電時と同じ状況になることを覚えておきましょう。

原因④漏電

漏電は、賃貸物件で電気トラブルが生じる原因のひとつです。
漏電とは、正規の道から外れた場所を電気が通過する現象を指します。
漏電が生じる原因としては、配線や家電内部などに発生した異変、あるいは防水性に劣る家電の内部に水分が侵入したケースなどが挙げられます。
なお、電気トラブルの原因が漏電の場合、気を付けなければならないのは電気トラブルだけではありません。
漏電した家電に触れると、その場所から体内に電気が伝わり感電する恐れがあります。
感電すると体の痛みやしびれのほか、最悪のケースでは命を落とすこともあるため、漏電の可能性が考えられる場合は不用意に触れないようにしましょう。
また、漏電の規模によっては火災に発展する恐れもあり、早急の対応が求められます。

賃貸物件で電気トラブルが生じた場合の対処法

賃貸物件で電気トラブルが生じた場合の対処法

賃貸物件で暮らしている最中に電気トラブルが生じたら、まずは屋外に出るか窓から周囲を目視で確認し、電気トラブルの発生状況をチェックしましょう。
周囲で同様の被害が生じているか、それとも自室だけか確認を終えたら、状況に応じて適切な対処法をとれば問題ありません。

対処法①対象範囲が周辺一帯のケース

同様の電気トラブルが周辺にもおよんでいる場合は、自然災害が原因である可能性が高いです。
電力会社による復旧作業が必要になるため、電力会社の問い合わせ窓口に連絡するか対応を待ちましょう。
復旧までの時間は電気トラブルの範囲によって異なりますが、早ければ数時間、遅いと数週間かかることもあります。

対処法②対象範囲が居住中の賃貸物件全体のケース

賃貸物件全体で電気トラブルが生じている一方、周囲は何事もなく電気が使えているようなら、配電または電気の供給網に問題がある可能性が考えられます。
賃貸物件の管理人または管理会社に速やかに連絡して事情を説明し、対応を求めるのが適切な対処法です。
電気の供給網などに生じたトラブルは、専門の資格を持つ方しか対応できません。
管理人または管理会社が専門家に依頼し、原因の特定および対処が完了するまで待つ必要があるでしょう。

対処法③対象範囲が自室だけのケース

現在住んでいるお部屋だけに電気トラブルが生じているケースは、ブレーカーが落ちたことが原因である可能性があります。
まずは分電盤を確認し、メインのブレーカーが「切」であるかチェックしてみてください。
特定のお部屋だけに電気トラブルが生じているようなら、メインのブレーカーの隣に並ぶ小さなスイッチを目視して「切」の状態かどうか確認しましょう。
メインのブレーカーもしくは横の小さなスイッチが切れている場合、電気トラブルが生じる直前に使用していた家電の電源をすべて切ってください。
電源を切ってからメインブレーカーまたは小さなスイッチを「入」に戻せば、室内に生じた電気トラブルは改善されるでしょう。

対処法④ブレーカーを戻しても改善しないケース

ブレーカーを元の位置に戻してもまた電気トラブルが生じる場合、契約アンペア数の超過が原因である可能性が高いです。
対処法としては、室内にある家電の電源をすべて切った状態にし、分電盤のブレーカーを戻すと良いでしょう。
また、使用する家電のアンペア数を計算し、検針票に記載されている契約アンペア数と照らし合わせると、どの程度の電気を使用しても良いかわかるためおすすめです。

賃貸物件で電気トラブルが生じたらオートロックはどうなる?

賃貸物件で電気トラブルが生じたらオートロックはどうなる?

オートロックが採用されている賃貸物件では、電気トラブルが生じるとオートロック設備も作動しなくなります。
オートロックとは自動施錠システムのことを指し、共用スペースであるエントランスに設置されているものです。
基本的にオートロック設備は電気で作動するため、賃貸物件に電気トラブルが生じると同時に停止します。
なお、電気トラブルが発生した場合の対応はオートロック設備の種類ごとに異なり、基本的には手動での解錠に対応するか直前の状態が保持されるかの2択です。

対応①手動での解錠に対応

多くのオートロック設備は電気トラブルが生じると通常の施錠ができなくなる代わりに、手動解錠へと切り替わります。
エントランスのドアは開閉できるため、帰宅時や屋外に出たい場合は手動で対応すれば自由に出入り可能です。
電気トラブル発生中はドアを閉めても自動施錠されませんが、再び電気が供給されれば以前と同じようにオートロックが作動し、ドアを閉めると自動で施錠されます。

対応②直前の状態を保持

電気トラブル発生直前の状態が保持されるオートロック設備の場合、開閉途中でも作動しなくなることがあります。
つまり、タイミングによってはエントランスのドアが半開き状態のまま動作を停止することもあるのです。
施錠されたドアを外側から開けるには鍵が必要となるため、屋外には必ず専用の鍵を持参すると良いでしょう。

まとめ

賃貸物件で電気トラブルが生じる原因には、主に自然災害や漏電などが考えられます。
電気トラブルに見舞われたら、管理人への相談やブレーカーを確認するなど、適切な対処法をとりましょう。
オートロック設備は停止するため、採用済みの賃貸物件に住んでいる方は注意が必要です。